紅葉あふれる通天橋と可愛らしい市松模様が見られる方丈庭園。国宝である三門も大迫力で見応えたっぷり!京都観光に来たなら東福寺を訪れる方も多いのではないでしょうか。
今回、紹介するのは有名な東福寺に比べてあまり知られていない東福寺塔頭寺院。塔頭の寺院はもともと非公開だったり期間限定で空いているものなどが多数を占めます。光明院はその中でも穴場の塔頭です。寺院の中には東福寺の方丈庭園の作者である重森三玲が手掛けた「波心庭」があります。また天得院は一般公開が年2回と少ないですが、美しい桔梗が見られる桔梗の寺として知る人ぞ知る名所です。この記事ではそんな二つの寺院を紹介します。
光明寺 東福寺の方丈庭園を作った重盛美玲が手掛けた名園
東福寺の境内から5分ほど南に歩いたところに光明院はあります。
玄関へと続く道は短いですが、庭に桔梗の花が咲いていました。この時訪れたのは7月の上旬でした。
玄関へ入ると右に下駄箱、左に志納金を入れる竹筒があります。こういうのは初めて見ました。海外から来た方は喜びそうな仕組みですね。中は茶室、書院、本堂からなっています。土曜日に訪れましたが、来た時は他に一人いて、帰るまで30分ほどいましたがそれまでに3、4人来たぐらいでした。とても静かで落ち着いて時間を過ごすことができます。
玄関の地面にはもみじの模様があります。こういう仕掛けにはワクワクします。
玄関を入ってすぐ目に入るのはこの風景。茶室の暗い室内から明るい庭園へと視線が誘導されます。
玄関右手の書院へ。人がいないのでタイミングを気にせずゆっくり写真が撮れます。カメラ初心者が練習するのにも光明院はうってつけの場所です。
本堂へ歩を進めます。夏は目の前に広がる苔の緑を視界に入れ庭園全体を眺め静かなひと時を過ごせます。秋にはこれに紅葉の赤が加わり、夏とは全然違った目を楽しませてくれるような景色が広がります。
この庭園にある石はランダムに配置されているように見えますが、実は秘密があります。そのキーポイントとなるのがこの三つの石組みです。このような石組みが庭園の中央と左右に計3カ所配置されています。よく見ると三つの石組みから放射状に石が配置されているのです。お寺の名前にもある光明をイメージしているとのこと。
▲茶室から撮影
茶室から見ると、三つの石組みから放射状に石が配置されているのがわかりやすいです。
▲書院の丸窓から三つの石組みを覗く
▲本堂から三つの石組みすべてを一枚に
角度が少し違うだけで点々と置かれた石のまとまりが変わるため全然違った印象になります。お気に入りの場所を見つけ心ゆくまで庭園を眺められる。光明院はそんな場所です。
正式名称 | 光明院 |
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住所 | 京都府東山区本町15丁目809 |
拝観時間 | 午前8時〜日没まで |
志納金 | 300円 |
アクセス | JR奈良線または京阪本線「東福寺」駅下車、徒歩約12分 |
天得院 縁側で可憐な桔梗に癒される
東福寺日下門を出てまっすぐ進むとすぐ右手に天得院の門が見えます。
毎年、桔梗が咲く夏の時期と紅葉が見られる秋の時期に特別拝観があります。この夏は6月25日から7月10日までの約2週間ととても短い期間でした。先ほど紹介した光明院とは違いこちらの庭は作者不詳とのこと。縁側に腰を落として桔梗を見ながら、精進料理や抹茶をいただくことができます。
庭園に入る前に桔梗の紋を二ヶ所発見しました。門の上部と玄関の左側にある庭園の入り口です。紋まで桔梗とは庭園の桔梗は一体どんなものなのか期待に胸が膨らみます。こちらは光明院とは違い絶えず人の出入りがある感じでした。受付をすませ庭へ向かいます。
まず目につくのが花頭窓です。天得院のパンフレット表紙にも使われている窓です。着いたらまずここの写真を撮る方が多かったです。
庭はというととても小さい庭で、行った時は14、5人でしょうか。皆さん縁側に座り桔梗を眺めながら会話をしたり撮影をしていたりと楽しみながら過ごされていました。
桔梗が見られる場所は受付を進んで左側の縁側かまっすぐ進んだ奥の縁側の2ヶ所です。この時は奥の方より左側の縁側の方が桔梗との距離が近かったので、左側の縁側で大部分を過ごしました。
残念だったのが、桔梗がほとんど日の方向に向いてしまっていること。そのため縁側に向いて咲いている桔梗はほぼありませんでした。
桔梗には2種類の色があるみたいで初めて白色の桔梗を見ました。ただ庭に咲いている白色の桔梗の数は少ないです。
縁側から庭の桔梗までちょっと距離があるため、身を乗り出さないと大きく撮ることができません。しかし、一輪だけ近くで見られる桔梗がありました。その場所とはお手洗いの手水がある場所です。
帰ろうとした際にこの桔梗に気づきましたが、お手洗いの近くということでこの桔梗を見ている人は誰もいませんでした。毎年あるかはわかりませんが、近くで撮りたい方がいれば確認してみるといいでしょう。
写真を撮りながら過ごしていましたが、とても静かな雰囲気で時間が経つのがあっという間でした。ただこの時期は暑く庭に日光が入るので、扇子などあると涼みながら過ごせます。
正式名称 | 天得院 |
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住所 | 京都府京都市東山区本町15-802 |
拝観時間 | 午前10時〜午後4時30分(最終受付 / 午後4時) |
拝観料 | 500円 |
アクセス | JR奈良線または京阪本線「東福寺」駅下車、徒歩約7分 市バス「東福寺」下車、徒歩約5分 |
公式サイト | http://www.tentokuin.jp/tera/ |
いかがでしたか?東福寺は京都駅からのアクセスもよく観光のスポットにも良いところです。もし時間に余裕があれば周辺を探索してみてはどうでしょうか。
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