カメラを買ってから初めて知る単語は多いですよね。撮影設定画面でいつも目にするISO感度もそのうちの一つです。
ISO感度を高くすればノイズが出るということはネットで調べていたらよく目にするはずです。それじゃあ、「どこまでISO感度を高くするとノイズが気になるレベルになるのか」、「ISO感度を低くして撮影したものと高く撮影したもので違いはどれぐらいなのか」が気になり検証を行いました。
気になった経緯としては、最近夜景やイルミネーションを撮影する機会が多く、ISO感度の設定を「AUTO」で撮影を行っていました。そうすると、ISO感度の設定はすべて「6400」で撮影が行われていました。ISO感度によってノイズがどれくらい出るのか、すべて同じISO感度だから比較のしようがありませんでした。それで一度しっかり自分の目で確認しようと思い立ったわけです。
そもそもISO感度って何?
検証に入る前にISO感度というものは何かしっかりイメージをつかんでおきましょう。まず簡単にISO感度の説明をすると、ISO感度とはセンサー(撮影素子)が光を感じる能力を指します。
じゃあセンサーで感じた光はどのようにして処理されるのでしょうか?一眼レフカメラが撮影をどのような手順で行っているのか確認してみましょう。
一眼レフカメラが撮影を行う手順
- 1. シャッターを押す。
- 2. センサーがレンズから入った光を受け取る
- 3. センサーが受け取った光を電気信号に変換する
- 4. 電気信号が画像処理エンジンによってデータに変換される
- 5. 記録メディアに変換されたデータが保存される
ここでISO感度が関係してくるのは上記手順の2と3になります。手順2でセンサーが光を受け取り、手順3で光を電気信号に変換しています。先ほど説明した「センサーが光を感じ取る能力」とは、センサーで受けた光をどれだけ電気信号に変えられるかということです。つまり、ISO感度が高いと少ない光から電気信号をたくさんつくれるということです。
センサーが受け取った光が同じ量でもISO感度を2倍にすると変換によって得られる電気信号も2倍になります。ISO感度を2倍にするとデータに変換するために必要な光の量が半分で済むということです。
なんとなくISO感度を高くしたらノイズが出るのかがわかってきましたね。最終的に生成される画像データを決定するのは画像処理エンジンと電気信号です。ISO感度を高くすると少ない光から電気信号がたくさん作られます。ということはノイズが出るのはデータに変換される電気信号がきれいなものではないことが原因になりそうです。
最近ではISOを高感度にしても、きれいに撮れる機種が出てきているので電気信号への変換処理、もしくは画像処理エンジンの処理が良くなったのでしょう。またセンサーサイズが大きい方がノイズが出にくいみたいです。さて前置きが長くなりましたが、検証に入りましょう。
ISO感度の検証
検証使用機材
ボディ | Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7 |
---|---|
レンズ | SIGMA 標準ズームレンズ 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM |
レリーズ | Canon リモートスイッチRS-60E3 |
三脚 | Manfrotto コンパクト三脚 Befree カーボンファイバー 4段 ボール雲台キット |
手ぶれが起きないように三脚とレリーズを使用して撮影を行っています。検証を思い立ったのが深夜だったので、近くの路地で撮影を行っています。気が向けばもっときれいな夜景とかに変更したいと思います。
検証内容
ISO感度100〜12800までの計8つのISO感度で検証を行いました。検証を行ったISO感度、シャッタースピード、F値を以下の表にまとめました。
ISO感度 | シャッタースピード | F値 |
---|---|---|
100 | 8 | 5.6 |
200 | 4 | |
400 | 2 | |
800 | 1 | |
1600 | 1 / 2 | |
3200 | 1 / 4 | |
6400 | 1 / 8 | |
12800 | 1 / 16 |
今回の検証では、マニュアル撮影を使用してF値はF5.6で固定して、ISO感度を一段あげるごとにシャッタースピードを一段早くするという方法で行っています。F値を5.6にしているのはISO感度が100の時のシャッタースピードが8秒となり、それ以後のシャッタースピードをきれいに1/2刻みで行えるからです。
ISO感度を一段上げて、シャッタースピードを一段早くする。こうすることでISO感度を上げても撮影する画像の明るさは毎回同じになります。
・ISO感度を一段上げる→電気信号が2倍
・シャッタースピードを一段早くする→センサーが受け取る光の量が1/2
撮影結果
ピントは右のマンションの5階の窓に合わせています。元の画像サイズが5184×3456、それがアップロード時には1024×768まで圧縮されています。そのため掲載した全体画像では思っていたほどの差が見受けられないです。拡大画像の方がわかりやすいです。それでは、各ISO感度の全体写真と拡大写真です。
▲ISO 100 SS 8 F5.6
三脚で撮影するとやっぱりきれいに映ります。窓枠・カーテンもはっきりと映っています。
▲ISO 200 SS 4 F5.6
ISO感度100と同じ、ぱっと見違いはわかりません。
▲ISO 400 SS 2 F5.6
拡大するとノイズが出てきます。全体画像ではそれほどノイズは気になりません。
▲ISO 800 SS 1 F5.6
こちらも全体画像だとノイズは気になりません。拡大するとカーテンのひだが目立たなくなってきています。
▲ISO 1600 SS 1/2 F5.6
掲載画像ではあまり際が見られませんが、オリジナルの全体画像ではノイズが出始めてきました。拡大すると画像の荒さが目立ってきます。
▲ISO 3200 SS 1/4 F5.6
掲載画像でもはっきりとノイズが確認できるほどになってきます。拡大画像ではカーテンのひだがほとんどなくなってきます。
▲ISO 6400 SS 1/8 F5.6
画像全体にザラザラ感が見て取れます。
▲ISO 12800 SS 1/16 F5.6
ここまでくるとノイズだらけですね。見ていて目が疲れてきます。
結果
全体画像でノイズが確認できるのがISO1600からという結果になりました。画像を拡大して確認した場合、ISO感度800あたりからノイズが確認できます。しかし、ブログに掲載するものであればISO3200であればノイズはそれほど目立ちません。
まとめ
今回使用した機種はエントリー機であるCanon Kiss x7。Canon Kiss x7を使用する場合、ノイズがまだそれほど目立たないISO1600を目安に撮影を行えばいいでしょう。そこから状況に合わせて絞り値、シャッタースピードを変えていきましょう。どうしてもシャッタスピードを早くした場合に限り、ISO感度を1600より高くしていきましょう。ブログ掲載であればISO感度をあまり気にする必要がないかもしれませんが、可能であればISO3200程度に抑えたいところ。
最近では高感度でもきれいに取れる機種が多くあるそうです。Canon EOS 6DなんかはISO 12800でもかなりきれいな夜景撮影ができるみたいです。夜景撮影家 岩崎氏のサイトでCanon EOS 6で撮影した夜景画像を見ることができます。夜景撮影のテクニックも参考になるものばかりなので、これから夜景撮影に挑戦したい方は見るべきサイトです。エントリー機と上位機ではやはりこういったところが違うんですね。
今回の検証でISO感度の違いでノイズがどれだけ違うか確認することができました。お持ちの機種でISO感度がどれくらいになるとノイズがで始めるのか一度確認してみましょう。
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