神護寺は京都市内から離れた高雄にあります。神護寺は古くは最澄や空海が入山され、平安仏教の中心的な役割を果していたとされています。
この記事では、初めて神護寺に訪れる方のために、知っておくとより楽しめる簡単な歴史から見どころまで紹介します。
神護寺の歴史
神護寺は、山号を高雄山とし、高野山真言宗の別格本山であります。平安遷都の提唱者である和気清麻呂が781年に国家安泰の祈願として河内(大阪)に神願寺を、山城に私寺として高雄山寺を建立しました。
清麻呂が没すると神願寺をこの地へ移した後、高雄山寺と合併し神護国神護国祚真言寺(略して神護寺)と改めました。この際に、空海(弘法大師)が住持となりました。
その後、神護寺は火災にもあい衰えていきますが、豊臣氏や徳川氏によって修営され現在に至っています。
神護寺の見どころ
硯石
楼門へ向かう途中の上り坂で見ることができます。空海が神護寺に在山していた時、勅願により「金剛定寺」と書くように依頼されました。しかし、五月雨で橋が流されてしまいました。空海はこの石を硯として、対岸にかけられた額に向けて筆を投げたところ見事に「金剛定寺」の四文字が書かれたとされています。
鐘楼
この鐘楼にかかる銅鐘は国宝であり、875年の鋳造にされたものです。橘広相の序詞、菅原是善の撰銘、藤原敏行の書であり古来三絶の鐘と言われ日本三大名鐘の1つとされています。
明王堂
かつて神護寺に安置されていた弘法大師作の不動明王は、真言宗の僧である寛朝僧正によって940年に平将門の乱を鎮圧するため、関東に出開帳されました。現在の明王堂の御本尊は平安時代後期におさめられたものとして伝えられています。
金堂
金堂の本尊として、薬師三尊が安置されています。その中の薬師如来立像は国宝であり、唐招提寺の薬師如来像と比べると胸と腹が小さく、腰より下の部分が強調された作りになっている特徴があります。
多宝堂
金堂近くにある多宝塔には、国宝である五大虚空蔵菩薩が安置されています。春と秋の各3日間のみ多宝塔特別拝観が行われ、五大虚空蔵菩薩を拝観することができます。
大師堂
桃山時代に再建されたもので納涼房といい、かつては空海の住居として利用されていたと伝えられています。
かわらけ投げ
かわらけ投げは、厄除けなどの願いを込めて高い場所から素焼きの土器などを投げる遊びです。神護寺が発祥の地とされています。中には的があるかわらけ投げもありますが、神護寺では清滝川に向かってかわらけ投げを行います。
紅葉
神護寺が位置する高尾は、古くより紅葉の名所として知られています。神護寺でのおすすめの紅葉スポットは3つあります。楼門へ続く参道・金堂から見下ろす風景・かわらけ投げができる地蔵院周辺では、特にきれいな紅葉を見ることができます。また秋だけでなく初夏の青もみじも楽しむことができます。
神護寺へのアクセス
神護寺は、京都駅かJRバスに乗車(50分、520円)し行くことができます。バス停を降りたら、清滝川に向かって階段を下りていきます。清滝川を越えると長い階段が続く参道があります。約20分の道のりです。道中には食事処もありますので、休みながらゆっくり行かれることをおすすめします。
詳しいアクセス方法は、神護寺への交通アクセスの記事で紹介しています。
拝観時間・料金
拝観時間 9:00〜16:00
料金 600円
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